牡牛XVIII

ル・コルビュジエは「牡牛」をテーマにした一連の油彩作品を20点ほど制作しています。本作は「XVIII」、つまり第18作となります。写実的に描いた牡牛をどんどんデフォルメしていった結果、最終的に大きな角と大きな鼻孔だけで牡牛を表現しようとしたのが本作です。ほかには、ボトルやグラスを組み合わせた静物画を90度回転させてトレースを重ねたり、木の切り株と根を組み合わせたりすることなどの形の遊びを通して、彼は独自の牡牛を生み出しています。彼が牡牛を好んで描いたのは、力強いその姿に自らを重ねようとしていたからかもしれません。

カテゴリー
絵画/グアッシュ
年代
1959
技法
グアッシュ、カンヴァス
サイズ
1620 x 1302