女のいるコンポジション

目を引くのは座った女性と、その真横にいる大きな牡牛で、二人は一体化しているようです。これは明らかにギリシャ神話のなかの、クレタの牡牛と交わったパーシパエの話を思い起こさせます。そして、女性が牡牛の頭部を抱えている作品も描いていますが、こちらはパーシパエとその子ミノタウロスを意味しているものと思われます。さらには、「アリアドネとパーシパエ」という作品も描いています(アリアドネはパーシパエの娘)。このように、ル・コルビュジエはギリシャ神話に想を得た、牡牛にまつわる物語を描いています。

年代
1955
技法
紙、鉛筆、チョーク
サイズ
340 x 425